組合ニュース No.80

2012(平成24)年9月13日(木)号
4月25日団体交渉その3

組合:次に、先ほど非常勤のお話が出ましたけれど、私は、昔、教務の仕事で時間割を作っていました。非常勤の授業と授業の間の空き時間ですが、せいぜいどれくらいですか?

経営:人によって、まちまち(の空き時間)。

組合:私がやっていた頃は、本当は連続授業が望ましいのですが、やむを得ない場合でも、1時間を空ける程度で組んでいました。確かにその頃の空き時間は、学校の中に居なければいけないのですが(就業規則)、酒々井校では、非常勤の空き時間が、5時間の先生が居たのではありませんか?

組合:このことを校長に伝えたのですが、「ある非常勤は1限授業と6限授業で、その間(1限終了から昼休みを含む授業の無い5限目まで)は職員室にずっと、昼休みも休憩を取れずに職員室にいました。時間でいえば約5時間も増えますよ。しかし校長は気が付いてなかった。校長が気付かないのも無理もないですよ」と・・・。校長先生は職員室にずっといる訳ではではなく、校長室に居たから気が付かなかった。ある教頭先生の独断で、そういうことが行われていたとわかりました。それは、「まずいですよ」と申し上げましたら、この4月(24年度)から先生方空き時間は、「どうぞご自由にして下さい」とおっしゃいました。昨年までは、非常勤の不満が、私が知っているだけでも非常に多く、その条件が嫌で本校を辞められた先生もいましたけれど、今年4月になって、「去年よりずいぶん違います」と聞きます。校長が良くやってくれたのだなと思います。

経営:「空いている時間、自由にしていいよ」と、それは、どういうことですか?

組合:職員室に縛り付けられるということがなくなった。今までは空き時間は職員室で教材研究をしていなさいという状況だった。S校長、どうしても教員が足らない場合などには、派遣会社から雇いますよね。

経営:場合によっては。

組合:派遣会社の場合は、間が空くとその補償金を取りますよ。だとすれば、去年(23年度まで)酒々井は、非常勤にそういう拘束状況にしていた分のお金を払うべきですよ。私も聞いて、ひっくり返りそうでした。だって、以前、私はここの学園の最初は非常勤でしたが、「居ろ」とも、何も空き時間について言われなかったですよ。

経営:基本的には非常勤の先生は、組まれた授業を行うということですよね。ただ、やはり教員ですから、生徒が教えて下さいとか、休み時間に、あるいは、生徒とこれをやりたいとかいうご希望があるとか、そういう場合は対応して頂くということは、やむを得ないだろうと思います。ただ、私の浦安校長という立場で、非常勤やうちの職員に言ったことはありませんが、常識的なこと(言葉が曖昧)は、あるでしょう。

組合:それが、就業規則の中に『居なければいけない』と書かれているので、確認をお願いします。それがある以上は、縛られてしまうので、是非、その辺はお願いします。

経営:非常勤の就業規定ね。

組合:それでも、そこに書くのなら、お金を払わなければ、いけなくなってしまいます。はっきりと言っておきます。非常勤というのは、高校だろうが大学であろうが、1コマ幾らであり、基本的に、その場に居させられるということは、会社から派遣されている場合は、空いている時間に対しても半分のお金を払うわけです。船橋は、何人か雇ったけれど、そう聞いていますよ。

経営:確認します。

組合:3番目の議題です。船橋では、急に建物が建ってしまい、びっくりすることが、多々あるのですが、教育の場に居る教員が、その年に何ができるのか、全然わからないのは、非常に問題ですので、事業報告書を出して頂けないでしょうか。現場の教員の知らないところで、いきなり、建物がボーンと建っていたとか、修繕にしても、いきなり始まるとかは困ります。事業報告書があれば、その事業の概要とか、目的とか、金額とか、進行状況等が記載されているはずですので、見せていただきたい。現場にいる人間(教員)が知らないというのは、逆に問題だと思いますが、如何でしょうか?

経営:ケースバイケースです。

組合:ケースバイケースというのは?

経営:請求があれば。

組合:どちらかというと、見せてくださいというよりも、教員が見なくてはいけないものです。現場にいて、いきなり工事が始まって、全く分からないという現状は、困ります。コピーを頂けないか?

経営:お渡しいたします。

組合:内容が県と同じじゃ、意味がないです。県の10円の方が安いから。

経営:県には事業報告書は必要ないです。公認会計士の監査報告が必要ですが、法律が違います。皆さんが言っている、事業報告書というのは、一般的にとらえれば、法律で決まっている公開義務を持っている書類、それは、単に、要請があれば見せます。有料ではありますけれど、コピーをくれと言えば、お払いをして頂ければ。前年、学園長の決断で、今までの全部出しますよと言った時(????)に、事業報告書を付けたかどうか、私どもも、定かではありません。ただ、その様な状況である。

組合:コピー代の300円は高い、県は10円なのだから。

経営:ここは、私の言い過ぎかもしれませんが、その部分について、先生方に開示をするべきであるというのが組合さんの主張だと思いますので、そこは、理事会の先生方のほうで。

組合:ぜひ、10円でお願いします。

私教:現在、裁判進行中ですよね。中身には触れませんけれど、その時に理事会の皆さんが3表、大項目・小項目を記載されたものを開示して頂きました。なぜ、それが開示されたかというと、それは、理事会の正当性を裁判所に訴える必要性があるからだと思います。それはですね、たまたま、裁判所ではありますけれど、それは、労使の間でも、当然あることですよ。ですから、組合がそれを悪用するとか、そんなことは、全く考えてない訳ですよね。まさに、学園の財務状況を、どうであるかを正しく知ることは、かえって、組合の方から信頼感を持って、協力しようとする姿勢が生まれる事だと思っています。すぐにはですね、E理事のお答えは、そう簡単には変わらないとは、思いますが、ぜひ、そこは、前向きに検討するべきことだと思います。その方が、労使関係が必ずうまくいくと、公開している学校もいくつかあります。そこでは、逆に、数字を巡って、やりとりすることが返って空中戦にならずに、話し合いが前に進むということが、圧倒的です。ですから、理事会の皆さんは、信頼を持ってですね。全面公開に踏み切って頂ける。理事会での積極的にご検討頂ければ幸いです。

組合:ぜひ、前向きにご検討頂きたいと思います。まだ、3番ですけれど、前回、前々回の団交でした。本部は生産性がないので、本部のお金はどこからですかと、伺った時に、『上納金』という言葉がでました。当然、本部の人件費だとか経費がかかるわけですから、ある程度のお金が必要だということは我々も理解できます。私どもが知りたいのは、上納金は、各校からいったい、いくら本部の方に払っているのかお伺いしたい。

経営:議題にないよ。

組合:すいません、忘れました。以前の団交でのN学園事務長さんと私とのやり合いの中で最後に、N学園事務長さんが『上納金』と言いました。以前本部は、「生産性がないところ」と言いましたので、では「本部の人件費と経費はどうなっていますか」と質問し、その中で最後に『上納金だ』とおしゃいました。我々が聞きたいのは、どこの学校から、いくら上納金が入っているのか?船橋は?

経営:それは、それぞれ各学校。

組合:いくらですか?その額が、どの項目から出ているのか?

経営:生徒一人に対して、掛け算やって。一番多いのは、浦安。生徒が一番多いから。

組合:生徒一人当たり、おいくらですか?

経営:お金のことは、いくらか、言わなくてもいいじゃないか。

組合:それが、人件費比率に係わってくると(格差賞与で)問題になりますから。人件費から出ているのではないですか?

経営:人件費からではない。

組合:何から出ているのですか。各校のどういう項目から出ているのでしょうか。そういう項目が見当たらないので、説明してほしい。船橋の人件費の中に、本部にいったお金まで入っていたら(格差支給は納得がいかない)。

経営:違いますよ。

組合:じゃ、何ですか?人件費じゃなかったら経費ですか?

経営:経費。

組合:どっから、各校の経費から、上納金が行っているのですか。

経営:・・・、全く関係ありません。

組合:収入がある各校から、(財務三表の)一定の項目の中から出ているのですから、上納金はどこの項目から?教えないのはひどいですよね。上納金が本部の人件費に使われているというのにですよね。

経営:本部の人件費じゃ、・・

組合:本部も人件費や経費を使っている。本部は0円。

組合:本部(の収入)はほとんど0円なのに。N学園事務長さん、おかしいですよ。最初からお金がない、生産性がない、だから、本部は0だと言ったのではないか。しかし本部は人件費や経費を使っている。

経営:だから各校から貰っている。

組合:だから、各校からいくらか。何から出ているのか。教えてくれてもよいのではないですか。何で隠すのですか。実際に本部の人件費だって、経費だってかなりの額が出ています。

組合:質問に答えるのは、当たり前ではないですか。各校から稼いだ金を上納金で取っていて、それを「本部は何に使ってもいい」訳ないですよ。上納金でやっているのだから、その上納金が、どの学校からいくらいっているのか、稼いだ教員が知りたいのは当然です。人件費比率があるのですよ(人件費率だけでなく、学園財政に影響は全くない?)。

経営:人件費比率は関係ない。

組合:そんなのは、わからない。何処から出ているのか、はっきりさせて下さい。何と言ったって、証拠が無いです。

経営:公開している。

組合:人件費比率で、私達の賞与は下げられている。さらに55歳定昇停止もやっている。不利益を被っているので、説明義務があります。

経営:・・・・(聞き取れず)

組合:もう一つ、お伺いしたいのは、「本部はたくさんのお金を使う」とおっしゃいました。何にそんなに使うのですか。本部は、22年度にも、人件費を下げなきゃいけない、「一番食うのが人件費だ」と言いながら、本部に2人(23年度)を雇っていますね。このご時世に、私達に格差支給をして、去年(23年度)です。

経営:雇っちゃいけないのか?

組合:いいえ。でも、おかしいじゃないですか。私たちの人件費を削って、四苦八苦している中で行うことは・・・。

経営:それは、まるまる関係ありません。

組合:関係あります。私達、教員の待遇を欠いておいて、事務という、生徒に直接に対応しないところに、バンバン(人件費を)出して、どうするのですか。さらに、Oさん(23年度12月頃に浦安で途中採用)を雇いましたね。なぜ、そのOさんが、人件費で困っている船橋に来ているのですか?船橋(の事務)ではIさん(21年度採用)が、3年間嘱託(事務員)をしていて、今年(24年度)から(常勤事務員に)昇格しているのに、さらに一人増えた。船橋の事務は、だいたい3人ぐらいで動いてきたのに(現在5人)。

経営:先生ね。学校の先生と同じに様に、我々も居なくなる人間だから、替りを入れとかなくてはいけない。

組合:何を言っているのですか。的を射ていないです。

騒然となり、聞き取れず。

組合:T事務局長さんが居なくなった後、2人雇って、それを、なぜ、船橋によこすのですか?船橋は、十分人数足りています。なぜ、よこすのですか?

経営:・・・関係ない。

組合:関係ないのですね。では、人件費比率という考え方を、そんなことで、持って来ないでください。早期退職をした時には、「お前の所は、これだけ辞めているから」と、(人件費の)上乗せしてきたじゃないですか。

経営:何が。

組合:そちらが。

経営:私と同じ辞め方で辞めて下さい(H19年度に63歳早期退職制度を利用して退職後、理事長の判断で即嘱託?学園事務局長に就く。これは隠密裏に実行された)。

組合:違いますよ。なんで、そんな言い方で、誤魔化すのですか。今、学校の経営は苦しいということに、なっていますよ。採用するのは、経営者です。だったら、経営が苦しいと言って、不利益なことをしているので、(直接生徒にかかわらない事務職ばかり増やして、経営者が最も問題としている人件費を増やしていることに対し)説明義務があります。お願いします。

経営:採用を組合に説明するところが、どこにある。必要があるから採用するわけ。

組合:55歳定昇停止は不利益変更です。だから、(事務を今まで以上に雇用して人件費を増やすということに)説明義務があります。法律に有るのではないですか。

経営:団交でやることじゃない。お前らが口をだすことじゃない。

組合:なぜ、こうなっているのかと言うと、元の問題ですが、上納金は、どちらの勘定科目からから出て、いくら出ているのかを明瞭にして下さい。そうならなければ、いくらでも、こちらは、物ごとをいくらにも考えられる状況が生まれてしまいます(正確に判断ができない)。その状況を、何とか改善して下さいということを、こちらが言っています。それを、理解しないのですか。

経営:反対に、・・・。

組合:数字が存在しているのですから、そこの所です。言って頂ければ、いいわけじゃないですか。言えないの?そちらの都合です。おかしいじゃないですか。

経営:でもいい。

組合:都合ですよね。

組合:では、学園が言えないで、「こちらが(組合側が、学園が何かしているのではないかと)憶測しているから(組合を)信用しない」という学園側の言い方、止めてくれないですか。(必要な事を)言わないで、そうしているのは、そちらじゃないですか。説明義務があるのは、そちら。

経営:説明が必要ですか?

組合:言うとまずいのですか。「生徒数かけるいくらか。」それが、言えないのですか。各学校から上納金取っておいて、「説明できません。」は酷いです。まともな人間なら不審に思います。

経営:何で聞く必要があるのですか?

組合:上納金でしょ。

経営:上納金だろうがなんだろうが、学園内の・・・。

組合:(これでは経営者は)好き勝手やれると言いたい。経営者は、それが姿勢ですか。

経営:好き勝手というのは?

組合:そちらがでしょう。

組合:それ(上納金)に対する勘定項目がどれなのか。こちらが、探しても、ぜんぜんわからない。何処にあるのでしょうか。様々な勘定項目を洗い出ししていますよ。そこの所で、また、上納金があるという問題が認められている。当然、質問が出ても、それに対するお答えを。

経営:答えなくてもいい。

組合:答えなくてもいいという、根拠というのを言って下さい。公的資金が入っています。

組合:答えないのは、経営に関することだから、経営権を行使するということですか?

経営:そういうこと。

組合:経営権ですか?

経営:もう一つある。チェック機関に(見てもらっている)。

組合:正しい会計報告をする為には、そういうところで、やられているということ?

経営:あなたが言われていることは、こちらの方が、不正に・・・。

組合:私は、不正なんて、言っていません。そちらが、言っているじゃないですか。勘定項目が、見当たらないですよ。「どうなのですか?」ということ。

経営:それを言いたいのです。不正に・・・。

組合:やっているのですか?不正。説明すれば、いいじゃないですか。(説明する必要が無いという事は)労働者に対する、経営権の行使なのですね。

経営:勝手に組合が、経営の(ことに口をはさむ)。

組合:組合、組合と言いますが、全職員が不利益を被っている。組合じゃなく、全先生に説明するのが、そちらの義務だと思います。

経営:経営に対する介入です。

組合:見せることが介入ですか。説明する事が介入ですか。見せてくれと言っただけで、介入じゃないですよ。経営権に対する介入ですね?団交のこの場で経営権を行使する。

経営:経営権の範囲で、こちらは、不正でもない。

組合:じゃ、教えて下さい。

経営:言う必要はない。

私教:質問していいですか。E理事が、経営権というお話をされましたが、経営権というのは、学校経営上どこに当てはまるのか今日は、いいですから、次回「経営権とは何か。」法律に基づいて(お答えください)。それは、理事がおっしゃったから、僕は質問したのであって、何度もおっしゃっていましたから、「経営権」、「経営権」と。私立学校法の法律を見ても、結構です。「経営権」とはなにか。次回お答えください。

経営:答えない。

私教:答えないというのは、私どもは、理解させていただきます。なぜかというと、自分みずからおっしゃって、答える必要はないというのは、まさに、小さい子供と同じですよ。説明して下さいと言って、説明できないということは、ご存じだから、「経営権」ということを、乱発されていると、僕は理解している。僕も経営権は、知っていますが、経営権という言葉は、ここでは使いませんよ。以上です。E理事が、どう答えるのかは別にして、私は、貴方に対して質問します。それだけは、記憶しておいて下さい。それを聞いて、答えたかどうか、判断しましょう。

経営:答える必要はない。

組合:是非、答えて下さい。

*団交に出席していない方のために、わかりやすくする為、文の一部はアレンジしていまます。

ご覧になって如何ですか、経営者が説明義務を果たしていると思えますか?このような状況でありながら「4月25日の団交で十分説明した」、 「理事会には伝えました(内容は非公開)」などと理由をつけて、5月・6月に団交の申込に応じてくれません。これが、経営者の姿勢です。

***千葉県の退職金に関する新たな問題***
今年の6月19日~20日にかけての新聞各紙面に、「ずさんな資金運用」「保有仕組み債の評価損32億円超」「ハイリスクの『仕組み債』千葉県外郭団体計32億円の評価損」とうの見出しがありました。
千葉県私学教育振興財団(千葉県私学退職金財団)は、60件の仕組み債を54億3450万円で購入し、現在の評価額が、37億6850万円のため16億6600万円の含み損になっていると報じられました。教職員の退職金に、大きな影響が出るのでしょうか。今後、詳細が分かり次第、お知らせいたします。
(千葉県では平成18年度に退職金の最高が60ケ月から50ケ月に落とされ、全面的に下げられています。)

※ホームページ掲載に当たり、一部レイアウトの変更をしました。

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