2010(平成22)年3月10日(水)号
3度目の団交行われる(その3)
組合:平成13年に蓼科に福利厚生施設という名目で何か買っていないか。それはもう売却したのか。
からのつづき・・・
経営:売却した。
組合:熱海を売って、さらに蓼科も売った。その売却益は経理に全て計上しているのか。他に無駄なものは無いのか。
経営:事務方では見えないこともあるので、先生方の意見を聞いて、精査してかなり削った部分もある。
組合:では、この蓼科の物件は何だったのか。何年間所有して、いつ売ったのか。そこで損益は出ているのか。こちらの調査では1200万くらいかかっていると思うが。これは学校会計から出ているわけではないのか。
経営:それは言えない。
組合:いつ売却したのか。損益は。そのようなことを積み重ねてきていないのか。蓼科はいったい何の名目で購入したのか。
経営:福利厚生費で購入した。
組合:福利厚生ということは我々も使って良いはずである。しかし、この件に関しては一切何も聞いていない。
経営:福利厚生費で購入したので先生方にも使って貰わないと、思ったが、維持費がかなりかかる。
組合:そんなに維持費がかかる物件なのか。
経営:維持費もかかるし、税金もかかる。
組合:この物件をホームページで確認したが、とても素敵な物件であった。ゴルフの会員権もついていた。ゴルフ場が自由に使えるようになっている。このようなものを、誰が使うために購入したのか。今、維持費がかかると言ったが、何年くらい所有していたのか。
経営:2年くらいである。
組合:5年くらいではないのか。その間維持費を重ねながら我々には一切何も知らされていない。それを学校会計から福利厚生という名目で支出していたのか。
経営:理事の方々に使ってもらおうと購入した。理事の方々は交通費程度しかなく、無報酬なので。しかし、皆さん忙しくてほとんど使っていなかった。それで必要ないだろうということで売却した。確かに4、5年は所有していた。
組合:では、我々が使える福利厚生施設ではなかった。他に理事の方々のために使っているものは無いのか。そちらで使うための施設を片付けても無駄は省けないから、教職員の給料を削ろうと、そのような考え方なのか。
経営:現在まで持ち続けているわけではない。
組合:しかし、このようなものを購入した事実がある。
経営:他の学校でもこのようなものを持っているのではないか。
組合:福利厚生施設というのは、皆に知らせて、誰でも使えるものである。ところで、10年前から経費を抑えていると言っていなかったか。5年前から交際費も。
経営:交際費は抑えている。
組合:10年前から経費を抑えていると言いながらこの物件のような贅沢品を購入している。おかしくないのか。
経営:確かにそのような解釈もある。その通りである。
組合:一寸戻るが、理事も報酬をいくらか貰っているのではないのか。
経営:交通費という名目である。
組合:それはいくらか。
経営:言う必要はない。
組合:今までの話を聞くと、いったいどのような経営努力をして、その結果理事会で我々の給料に手をつけることをやむを得ないと判断したのか、理解できない。我々が追求して、初めて、このような無駄があることを認めた。学園の経理を全て明らかにして、そちらの経営努力が納得できれば、我々にも考える余地はある。ところが我々に聞こえてくるのは、本部事務局長の車の名義が出入りの業者である、とか、蓼科の物件とか。いったい何なのか。我々の給料に手をつける前に、やるべきこと、衿を正すことがあるのではないのか。噂では、学園長の年俸が400万ほど上がったという情報もある。
経営:誰が書き込みをしたか知らないが、根も葉もないことである。逆に下げている。
組合:だったらそれが明らかになるものを出したらいかがか。噂があるのなら確認する。以前にそちらはそうした。
経営:そのときとこれは違う。
組合:私たちの給料に手をつけるのであれば、管理職の報酬を明らかにし、きちんとした数字を示して、客観的な説明をするのが普通ではないのか。我々の給料を下げる、というのは我々の生活の質を下げることになる。にもかかわらず、都合の悪いことは隠す、出さない。常識として一般的な会社であれば、役員報酬などを明らかにしてから従業員の給料に手をつける。私学は国や県からの助成金を貰っている。それはより質の高い教育を期待するからではないのか。それなのに教職員の給料を下げて、やる気を無くそうとしている。我々が納得できる数字を公開すべきである。ところで、理事は寄付行為で無報酬であるが、理事長も無報酬なのか。
経営:理事長は無報酬ではない。
組合:では学校法人、専任ということか。
経営:そうである。
組合:他に仕事はしていないということか。
経営:それは知らない。
組合:何故知らないのか。本来理事は無報酬でなければならないはず。その理事の中から理事長を選出しているのではないのか。それが専任ということで報酬が許されるのであれば、他に仕事を持つことが許されるのか。
経営:組合の解釈としては、それで良い。
組合:では、理事長は学園の仕事しかしていないのか。他に会社の取締役などはしていないのか。
経営:知らない。
組合:知らないのであれば、この場に理事長に出てもらうことは可能か。現在、理事会を代表するものとして学園長に出席してもらっているが、本来のその職務として理事長に一度団交に出席願いたい。
経営:一応話はする。ただし、学園長の出席でも法的には何の問題は無い。
組合:問題は無いが、一度は理事長にも出席願いたい。また人件費の問題に戻るが、もともと事務局長だったN氏が、早期退職制度を使って退職した人物が、また同じ事務局長をやっている。今は非常勤なのか、嘱託なのか。
経営:嘱託である。
組合:では再雇用という形で、どれ位貰っているのか。
経営:言う必要はない。
組合:個人的に理事長に聞いたときに「3月に退職されて、今は非常勤」と明言したが。
経営:それは理事長の勘違いである。
組合:再雇用に際は理事長が認めた場合、という文がある。それが早期退職に応じて退職した者に対して適用されるのか。同じ職に就くのであれば早期退職勧奨に応じたものに対しては慰留してもらうのが普通ではないのか。それを慰留を求めずに退職金を上乗せし、このあとは嘱託で、年俸制で。世間的な相場では月2、30万程度だと推測するが。当然我々の給料に手をつけているのだからそれ以上は無いと思うが。
経営:いや、もっと貰っている。
組合:そんなことがあって良いのか。有能だから無駄ではないとでも言うのか。そのようなところから是正して初めて経営が苦しいといえるのではないのか。
経営:それも分かるが。
組合:普通我々の給料やボーナスに手をつけるのであればそのような不条理なことはやらない。
経営:世間の相場、という話だが、事務局長は2~30万ではない。その金額については理事長が決めた。
組合:その理事長が立場を勘違いするのはおかしいのではないか。
経営:勘違いしたのだから仕方が無い。
組合:本来であれば、そのような異動は発表すべきではないのか。
経営:学園の事務局長という人事の発表はしている。
組合:退職という形で出ている。直接N氏に聞いたところ「辞めたよ」という回答があった。それで、何故ここに居るのか尋ねたところ「頼まれたからだ。しょうがないから、非常勤だ」と言った。
経営:非常勤とは言っていない。
組合:発表も無く、噂で、早期退職したみたいだと伝わってきた。
経営:確かに早期退職している。
組合:なぜ、そのようなお金のかかることをやるのか、経費が無いといいながら。理解できない。
経営:早期退職して働いたほうが、経費は安くなる。もっと貰っていたのだから。
組合:そんなに貰っていたのか。
経営:だから辞めた。以前よりもかなり安い。
組合:そのような相対的な比較を言っても分からない。数字を出せないのか。
経営:給与表に載っている額しか貰っていない。
組合:とにかく、2人教頭制にしても、事務職の等級を教員と同じにするなど、お金が無いといっているのに、理解できないことばかりである。
経営:おかしなことは無い。
組合:確認したいのだが、就業規則によると、理事長が必要と認めた場合の再雇用の条件として、前項の規定により、すなわち満65歳で退職した教職員、という規則を無視していないか。
経営:運用の解釈はありうる。
組合:今回の場合は理解できない部分があるので、確認して欲しい。
では最後に、55歳定昇ストップを実施する場合、現在55から59歳の場合はどうするつもりか。
経営:据え置きである。これで4回目だ。
組合:そうなると現行では60まで昇給が明記されているのだから、不利益変更、既得権の侵害ということになる。理解できるか。
経営:分かる。
組合:現行の就業規則に18年度以降採用の定期昇給は55までとしておきながら、今度は全てに適用しようとしている。ということは既得権の侵害に他ならない。まさに不利益変更である。そして、今回明らかになったように、蓼科の件をはじめ、経営努力どころか無駄使いが明らかになる。業者についてもオープンだといいながら変わっていない。さらに車の件。そうなってくると果たして理事会そのものが正しく機能しているのかどうかも疑問になってくる。何を持って理事会は我々の収入を減らそうとしているのか。いったいどのようにこの10数年間経営を行ってきたのか、何も見えていない。我々の定昇をストップさせるのと、経営・管理職の給与体系を見直すのと、どちらを先にやるべきか。それをやった上で、我々に我慢してくれというのが筋ではないのか。にもかかわらず、無駄使いであろうものが出てくる。どのように言訳するつもりか。
経営:時系列で言うと、人件費が70%を超えてきたのは15年度あたりからである。経営側の予想し得なかったほど急速に生徒減となった。
組合:そのときに給与改定をして我々の給料を下げたではないか。そのときに、4年、5年、10年先も先生方の生活を守る。そのために今回は我慢してくれ、と言った。
経営:それは分かる。
組合:時系列で考えるのであれば、10年、15年前から順番に、いついつに経営方針の失敗があったのか、ミスがあったのか、読み違いがあったのか、それに対して経営はどのように努力したのか、そして、結果やむを得ず我々の給料に手をつけなければならない、という説明無しで、我々が納得するか。
経営:それは3月の説明会で答えている。
組合:十分でないからまた質問をしている。
経営:それは分かった。
組合:同じことを言われようが、納得できるまで説明を要求する。
つづく・・・
皆さんは県内の私立校の先生方の収入をご存知ですか。私教連加盟校の年間総収入モデルによると、
42歳では平均8,512,968円(最高9,218,274円!)
52歳では平均10,022,625円(最高11,058,504円!!)
55歳で定昇をストップしている所1校、逆に定年まで定昇が続くのは7校。60から一定になるのは3校。
これらの中にはここ最近、定員確保がままならぬ学校もありますが、それでも52歳で1000万円を超えています。
さらに校舎の建替えなどもしているのですから、本学園だけが何故それほど苦しいのか、理解に苦しみます。
※ホームページ掲載に当たり、一部レイアウトの変更をしました。
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